目次
- はじめに:なぜ今「ふみペン」が売れにくく感じるのか
- 理由① 季節需要の変化と購入サイクルの谷
- 理由② 木製ペン市場の競合増加
- 理由③ 写真・商品説明が時代のトレンドに合っていない
- 理由④ 購入者層の変化と価値観のシフト
- 理由⑤ 単品販売の限界とセット提案不足
- 改善策1:季節とイベントに合わせたテーマ販売
- 改善策2:材木のストーリーを掘り下げるマーケティング
- 改善策3:写真・動画を活用したSNS連動販促
- 改善策4:価格戦略とセット販売でお得感を演出
- 改善策5:リピーター向けの限定販売企画
- まとめ:ふみペンの魅力を再発見してもらうために
1. はじめに:なぜ今「ふみペン」が売れにくく感じるのか
ここ数ヶ月、ふみペンの販売が以前より動きにくいと感じています。
「良い商品なのに、なぜ…?」と思う方も多いでしょう。実は、ハンドメイド木軸ペン市場には季節要因・市場環境・見せ方・販売戦略など、複数の要因が絡み合っています。
今回は、売れにくいと感じる原因を5つの視点から分析し、具体的な改善策をご紹介します。
2. 理由① 季節需要の変化と購入サイクルの谷
8月はお盆や夏休みでレジャー支出が優先され、雑貨やギフトの購入は後回しになりがち。特に文具系は「新学期前に安い既製品を買う」傾向が強く、ハンドメイドの高単価商品は動きが鈍ります。
改善ポイント
9月〜10月は「新学期」「敬老の日」「読書の秋」「文具の日(11/3)」など、“今買う理由”を作るテーマ企画が有効です。
3. 理由② 木製ペン市場の競合増加
ハンドメイド市場は、木工旋盤やDIYブームで新規参入が増えています。似たデザインや価格帯が乱立し、埋もれやすくなっています。
改善ポイント
- 材の希少性やストーリーで差別化
- 「オリーブ=平和」「山椒=浄化」「パロサント=癒し」など、木言葉マーケティングを前面に押し出す。
4. 理由③ 写真・商品説明が時代のトレンドに合っていない
SNS全盛の今は、「映える写真」が購買の入口です。写真が暗い・背景がごちゃつく・全体像しかない…これではクリックされません。
改善ポイント
- 1枚目は明るくシンプルな背景+45°アングル
- 2枚目以降は木目のアップ・手に持ったサイズ感・替芯互換写真
- 動画で書き味や光沢感を見せると効果的(インスタ&メルカリ同時投稿)
5. 理由④ 購入者層の変化と価値観のシフト
数年前に比べ、購入者は「安くて良いもの」よりも「長く使えて意味のあるもの」を求めています。単なる“見た目の良さ”では決め手にならない時代です。
改善ポイント
- ギフト用途に合わせた「メッセージカード」同梱
- 木の意味を説明するリーフレット添付(手書き感があると効果倍増)
6. 理由⑤ 単品販売の限界とセット提案不足
単品だけでは単価も回転率も頭打ちになります。まとめ買いのメリットがなければ、購入動機が弱まります。
改善ポイント
- 「平和と癒しセット(オリーブ+パロサント)」
- 「書く人応援3本セット」など、テーマ別に組み合わせる
- ギフト箱入りは+500〜800円で付加価値アップ
7. まとめ:ふみペンの魅力を再発見してもらうために
ふみペンは、ただの「木製ペン」ではありません。一本一本に込められた木のストーリーや温もり、そして使い手の暮らしに寄り添う優しさこそが、本当の魅力です。近年、ハンドメイドの世界は競争が激化し、安価な大量生産品や類似デザインが溢れています。その中で、「なぜふみペンを選ぶのか」という理由を、もう一度お客様に感じてもらうことが大切だと考えています。
木製ペンには、金属やプラスチックにはない独特の手触りと経年変化があります。手に取った瞬間の温かさ、木目の一本一本が語る歴史、そして使い込むほどに増す艶。これは人工的には再現できない、自然からの贈り物です。ふみペンは、そんな木の個性を最大限に活かし、オリーブや山椒、パロサントなど、木言葉や意味のある素材を厳選して制作しています。例えばオリーブは「平和」、山椒は「浄化」、パロサントは「癒し」といったように、それぞれの木が持つ物語は、贈り物や記念品に特別な意味を添えます。
しかし、どれほど良いものでも、「知ってもらい」「選んでもらう」ための工夫がなければ、手に取ってもらう機会は限られます。売れにくい時期こそ、新しい見せ方や提案が求められます。例えば、単品販売だけでなく、テーマ性を持たせたセット販売を導入すること。「平和と癒しの2本セット」「書く人応援3本セット」「敬老の日ギフト」など、季節や用途に合わせたパッケージは、購入者にとって選びやすく、贈答用にも適しています。
売れにくさを感じるときは、それを悲観するのではなく、ブランドの方向性を見直す絶好のタイミングと捉えることができます。「ふみペン」は単なる筆記具ではなく、木が語る物語を手渡すアート作品です。その価値を丁寧に伝え、写真・文章・販売戦略を磨くことで、再びお客様の心を掴むことができると信じています。