ウォールナットとは

ウォールナット(walnuts wood)とは、前述したとおり世界三大銘木のひとつです。世界三大銘木とは、貴重価値があり利便性や美しさを評価された木のことを表します。「ウォールナット」のほかに、「マホガニー」や「チーク」が世界三大銘木とされています。

ウォールナットは、落ち着いた色合いが特徴的で木材の中でも人気があります。なお、ウォールナットは見た目だけではなく、耐久性が優れており反りやひずみなどの狂いの少ない利便性の高い木材として評価されています。

クルミとの違い

クルミ科であるウォールナットは、クルミと呼ばれています。しかし、木材として使用しているウォールナット材とクルミ材は、明らかに違うものを指しています。

ウォールナット材は、ブラックウォールナットといい、衝撃に強くとても頑丈な木材です。なおクルミ材は、さまざまな種類がありますが、その多くは「オニグルミ」という木材を使用しています。

またウォールナット材とクルミ材は、“色”が明らかに異なります。ウォールナット材は深みのある褐色で、重厚感があります。一方で、クルミ材はナチュラルで明るく、自然の温もりを感じられる木材です。

ウォールナットの特徴

それでは、ウォールナット材ならではの特徴について見ていきましょう。

色合い

ウォールナット材の色合いは、深みのある褐色が特徴的です。心材は黒に近い茶色ですが、断面が空気に触れると、濃い紫を帯びた深い色合いに変化します。

紫がかった暗褐色が魅力的なウォールナット材ですが、塗装が綺麗に仕上がる木材としても人気があります。

木目

ウォールナットは真っすぐ空に向かい伸びる広葉樹。そのため、木目も真っすぐ綺麗に整っているのが特徴的です。

全体的に木目が整っているため、大きな家具や床材などに使用すれば、高級感漂う美しい雰囲気へと導いてくれることでしょう。

耐久性

ウォールナットは広葉樹に分類される木材です。広葉樹は密度が高い木材であるため、重量があり硬くとても丈夫です。そのため、引っかけても傷が付きにくく、大きな衝撃があってもへこみにくいなど耐久性に優れています。

なおウォールナットは衝撃に強いため、ライフル銃の銃床に使われるほど頑丈です。傷やへこみに強い木材なので、長く使える丈夫な家具を作ることが可能です。

狂いが少なく、加工性や接着性に優れている

「反り」や「ねじれ」のような狂いが少なく、丈夫で加工がしやすいのもウォールナットの特徴です。通常、木材は伐採してからも、呼吸をして水分を吸収することにより歪んだり、乾燥して収縮や割れたりします。

一方でウォールナット材は堅く、「反り」や「ねじれ」のような現象が起こりにくい木材です。狂いが生じにくいため、精度や強度が必要な椅子などの家具にも適しています。

経年により色味が変化する

ウォールナット材は時間が経過すると共に、紫外線によって紫や黒といった色味が抜けていきます。そして、徐々に明るい茶色へ変化します。耐久性があるウォールナットだからこそ、経年による変化も楽しみのひとつとなるでしょう。

ただし、1カ所だけ紫外線が当たり続けると、その部分だけ色褪せてしまいます。そのため家具の置き場は、日当たりを考えた配置にすると良いでしょう。

ウォールナットがよく使われている家具

ウォールナット材で、よく作られている家具は以下の通りです。

  • ・テーブル
  • ・椅子
  • ・チェスト
  • ・ソファー
  • ・テレビボード

色合いが落ち着いているウォールナット材の家具は人気があります。とはいえ、ウォールナット材の家具は高価なものが多く、すべて揃えるのはハードルが高いですよね。

予算的にリーズナブルに抑えたいと考えるなら、ウォールナット材の「突板」を使用した家具をおすすめします。

突板家具とは、ウォールナット材をシート状にしたものを、ベニア板やMDF材などの表面に接着したものです。ウォールナットの色合いを楽しみながら、費用を抑えられます。