🕊目次
- 生気を失いかけた日のこと
- ふとテレビをつけた瞬間の導き
- ひつじが象徴する「無垢」と「再生」
- 制作現場の静けさが伝えてくれたこと
- 魂が思い出した「創る喜び」
- 読者へのメッセージ ― 休息もまた創造の一部
1. 生気を失いかけた日のこと
ある日の午後、私は胃の痛みと吐き気に襲われ、体力も気力も尽き果てていました。
思考はまとまらず、何をするにも重く感じ、まるで“体と心が分離している”ような感覚。
「もう何もしたくない」とさえ思いました。
本当は、木軸ペンを削ったり、YouTube動画を撮影したりしたかったのです。
でも体がついてこない。焦る気持ちと無力感の中で、ただ静かに横になっていました。
そんなとき、不思議な衝動が湧きました。
普段ほとんどつけないテレビのリモコンに、自然と手が伸びたのです。
2. ふとテレビをつけた瞬間の導き
画面に映っていたのは、「ひつじのショーン」の制作現場のドキュメンタリー。
コマ撮りアニメの裏側、職人たちの丁寧な手仕事、
静かで穏やかな作業風景に、私は息を呑みました。
なぜか分かりませんが、引き込まれるように見入っていました。
小さな人形たちが少しずつ動き、命を吹き込まれていくその瞬間――
気づけば、胸の奥が少しずつ温かくなっていました。
あれほど重かった心が、ほんの少しだけ、軽くなったのです。
3. ひつじが象徴する「無垢」と「再生」
スピリチュアルの世界で、“羊”は特別な意味を持ちます。
それは「優しさ」「無垢」「癒し」「導き」そして「神の子羊」の象徴。
疲れ切った私の魂に、この“ひつじ”が現れたのは、
「もう一度、優しく自分を導いて」
というメッセージだったのかもしれません。
ひつじのショーンが、どんな困難もユーモアで乗り越えるように、
人は笑いと遊び心の中に、再生の光を見出せる。
あの小さな羊の物語が、静かにそう語りかけてきました。
4. 制作現場の静けさが伝えてくれたこと
ストップモーションアニメの現場は、驚くほど静かでした。
一人の職人が人形を1ミリ動かすたびに、カメラのシャッターが切られる。
その繰り返しで、命のある世界が生まれていく。
その姿を見て、私はハッとしました。
「これは、私が木を削る姿と同じだ」と。
木軸ペンも、ひと削り、ひと磨きの積み重ね。
木という“無言の素材”に命を吹き込む作業です。
それはまさに、創造という祈りの行為。
私が長く大切にしてきた“手仕事の魂”が、画面を通して呼び覚まされた気がしました。
5. 魂が思い出した「創る喜び」
不思議なことに、番組を見終えた後、胸の奥で静かなエネルギーが動きました。
「もう一度、作ってみたい」
そう思えたのです。
疲れた体を癒しながら、少しずつ“創る力”を取り戻していく。
それでいいのだと感じました。
焦らず、結果を求めず、ただ“創ることそのもの”を楽しむ。
スピリチュアル的に言えば、
「創ること=自分を癒すこと」
なのだと思います。
魂は、手を動かし、光を形にするときに再び呼吸を始めるのです。
6. 読者へのメッセージ ― 休息もまた創造の一部
この出来事を通して、私は学びました。
疲れたとき、何もできないときこそ、
魂は静かに“次の光”の準備をしているのだということを。
もし今、あなたが生気を失いかけているなら、
どうか自分を責めないでください。
立ち止まることは、創造の放棄ではなく、再生の始まりです。
たとえば、ふと目にした映像や音楽、本や香り――
それらの中に、あなたを導く“光の種”が潜んでいるかもしれません。
あなたの魂は、それをちゃんと見つける力を持っています。
今日の私にとって、それが「ひつじのショーン」でした。
明日のあなたには、また違う“光のきっかけ”が訪れるでしょう。
🌸結びに
創造とは、魂の呼吸です。
疲れ果てて息が浅くなったとき、
世界はそっと、新しい空気を運んできます。
あのドキュメンタリーが、私の魂を再び動かしてくれたように――
この文章が、誰かの心にも、
小さな希望の火をともせますように。
希望の象徴である“羊”が導くように、
あなたにもきっと、光が戻ってきます。